物販関連体質強化とGoo関連収益基盤拡大による業績回復を見込む
フルサービス体制を敷くことを強みに成長を図る
1977年に現横山会長が名古屋市で「中古車通信(現在のGoo)を創刊。79年に中古車情報誌製作・販売の(株)プロジェクトエイトを設立。91年現社名に商号を変更。「Goo」などの情報誌、96年10月に開始した「Goo-net」などのインターネット・モバイルによる自動車関連情報事業が売上の9割弱を占める。「Goo-net」における中古車掲載台数は日本最大級を誇る。また、02年8月から生活関連情報事業をスタート。成長が見込める医療・介護・福祉関連業界向けに施設入居支援、人材採用支援、物販及びレンタルサービスなどを展開する。 全国を網羅する57の拠点から自動車関連及び生活関連に関する情報収集を行う。収集した情報をデータベース化し、個人及び法人に情報を提供している。情報誌、インターネット、モバイルサイトへの広告掲載料・登録料、インターネットオプション料金と情報誌の販売、モバイル課金などの情報提供料が収益となる。中核自動車関連情報事業では中古車掲載台数の多さでの優位性に加え、「Goo鑑定(鑑定書付き車両)」掲載などで情報の差別化を図る。主要顧客である中古車販売店に対し、仕入れから販売まで経営支援としてフルサービス体制を敷くことなどを強みに成長を図る。
物販苦戦から投資評価を引き下げるが基本は強気
カーライフにおけるユーザーニーズを網羅するとの戦略のもと、同社は主力のGoo関連事業においては、中古車販売店の新販売管理システム「MOTOR GATE」投入や「GooPLUS(Goo鑑定+消耗品パッケージ)」及び「GooPit(車整備専門店の検索サイト)などの新規事業立上げなどにより収益基盤の強化を図る一方で、買収を通じ物販関連(中古車輸出及び輸入タイヤ通販)の強化を進める。そして、収益力の高いGoo関連と物販関連とのシナジー創出により収益拡大を図っていく方向。 しかし、足下は物販関連の苦戦が目立つことが株価の重石になっているため投資評価を今般引き下げる。とはいえ、 1)16/3期は過年度を踏まえての物販関連での体質強化及びGoo関連における取引社数拡大により営業段階で大幅増益が見込める。 2)大型投資一段落、Goo関連と物販関連のシナジーなどにより17/3期以降、増益基調との見方に変化はない。 3)指標面(16/3期TIW予想ROE11.48%、予想PER11.6倍など)が割安、などから投資評価は「アウトパフォーム」へ一段階の引下げに止める。