1Qは大幅営業増益で発進、受注豊富、LED化を背景に業績は堅調
車両の低燃費、安全性、デザイン性への貢献により付加価値拡大を図る
創業1915年、設立1936年。自動車用照明器では国内首位でトヨタ自動車(7203)向けを中心に国内外完成車メーカーと幅広く取引を持つ。売上の8割強を自動車照明関連事業が占める。その他には鉄道車両照明や道路交通信号、航空機部品などを手掛ける。自動車ヘッドランプで国内シェア6割、世界では2割を占める。海外市場における拡大する需要への対応として、米国、メキシコ、中国、インドなどで生産能力増強を推進する。 拡大・拡散する世界自動車産業に対応し世界4極体制(日本、北米、アジア、欧州)を構築しQCD(品質・価格・納期)の向上を図ってきた。LEDヘッドランプでは世界初の実用化に成功、同技術で先行。LEDヘッドランプはハイブリッド車や電気自動車などの増加とともに普及が進むが、今後は従来型車も含め搭載比重が拡大の見込みで、車両の低燃費、安全性(高輝度技術)、デザイン性(小型・薄型化技術)などへの貢献により付加価値拡大を図る。業績は同社ヘッドランプ搭載車種の販売動向の影響が大きい。
業績拡大のモメンタムは強い、投資評価は「アウトパフォーム」を継続> ■ 28日、16/3期1Q(4-6月)決算を発表。大幅営業増益となり、早くも通期営業利益計画を上方修正するなど好発進となった。とくに、 1)自動車生産減少にも関わらず、日本の収益がヘッドランプLED化により前年を上回った 2)市場鈍化の中国が受注増により大幅増収増益となった、 ことなどが評価できる。 16/3期業績予想をベースとした指標面には割安感はない。しかし、 1)通期計画上方修正は上期予想上方修正額の上乗せに止めており、通期計画は再度上方修正の可能性がある 2)北米、中国の世界2大市場を中心に国内外完成車メーカーから受注が豊富である、付加価値が高いLEDヘッドランプの搭載比重が拡大基調にある などから、短期的に市場動向の悪化影響を多少受けたとしても中期的に業績の伸び余地が大きい、などを踏まえると堅調な株価にはなお上昇余地があるとみる。強気の見方を維持。