主力製品が今期も収益拡大を牽引する見通し
外科手術や救急救命分野への事業領域の拡大を目指す
1968年、医療機器を販売する商社として大阪に設立。90年より自社開発製品である医療用吸引器「フィットフィックス」の販売を開始。手術中に出た患者の血液・体液を吸引し、凝固させるこの吸引器は排液からの感染防止に役立つもので、同社は国内シェア約70%を誇る。97年からは携帯型ディスポーザブル注入器「シリンジェクター」の開発・販売も開始した。 15/3期の売上構成は、吸引器関連61%、注入器関連26%、電動ポンプ関連2%、手洗い設備関連8%、その他3%となっている。医療現場主義を貫いており、開発担当者も医療現場に足繁く通い現場のニーズを木目細かく汲み取っている。従って、独自性の強い商品が定評で、価格競争とは一線を画し、高い収益性を実現する要因にもなっている。生産は製品投入当初は大阪の自社工場で行うが、販売が軌道に乗れば生産をタイの外部企業に生産委託する方式で、現在売上の4~5割を海外生産。今後は外科手術や救急救命分野への事業領域の拡大を目指し、開発を進めている。
「アウトパフォーム」の見通しを据え置く
現在の株価は指標面から割安感は特段見られない。しかし、主力製品で今期も引き続き堅調な伸びが期待できることに加え、これまで種まきを進めてきた大型新製品群が徐々に立ち上がり、今後は収益拡大の加速するステージに入る可能性が高いことを考慮すれば、収益モメンタムが更に加速する期待から、中期的にもう一段株価の上昇する余地はあると見ている。「アウトパフォーム」の見通しを据え置く。
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