M&A(買収)の可能性?!
製紙業界は、梱包・製品製造では、マージンが出ておらず、製紙のボリュームを捌くためにダンボールの製造を行っているのが現状。 利益拡大の方向性は二つ。 1.製紙のボリュームをとるために、その下流領域(梱包製品製造領域)をM&A等で拡大すること 2.梱包製品製造領域単体で、マージンの取れる施策を現場が主体的に実践すること(デザイン・サービス付加価値)
製紙業界では、製造上のスケールメリットはそれほどないが、シェア拡大は、価格コントロール力に影響を与える。そのため、製紙および梱包(ダンボール)業界では今後も、シェア拡大を狙った合従連衡が起こる可能性がある。
製紙業界は、国内市場の縮小、不安定な市況、原料価格の高騰などで苦しむ中、過剰設備・過当競争問題を抱えており、業界の再編は必至という状況下にある。 ①レンゴーによる中小ダンボール会社 3 社の連続買収。生産、物流等の集約を図り、規模の経済効果を狙う。 ②王子製紙によるダンボール業界 3 位の森紙業グループ買収。ダンボール業界首位のレンゴーに並ぶ。 ③製紙業界は、王子製紙と日本製紙グループの 2 強体制に移りつつある。 ④2006 年の王子製紙が北越製紙にしかけた敵対的 TOB は、経営権のあり方を直接、株主に問うという市場型M&Aの幕開けとなったが、その後の製紙業界で王子製紙に対抗する形で日本製紙グループとレンゴーが提携、また東海パルプと特種製紙が合併するなどの業界再編を促進するという効果を生んだ。 (中小企業総合研究機構 )
このレビューは有料会員のみ閲覧可能です。ユーザのアップグレードを行ってください。