スポーティで個性的なブランドで勝負するマツダ
ブランド価値と環境性能の向上
近年はスポーティで個性的ブランドとのイメージが定着し、商品主導での販売拡大を図っている。 ブランド価値向上に努める背景には、積極的に拡大策を行った結果が裏目に出てしまい、安売りブランドのイメージが定着して、負の連鎖に陥った経緯がある。
環境対応では既存の内燃機関の燃費性能の最大化を目指す。 2010年10月には、燃費と環境性能を高める次世代技術「スカイアクティブ」を発表した。 2011年から発売の商品ラインナップにスカイアクティブを順次搭載し、販売台数の増加を図る。 また、それとともにスカイアクティブを全面的に搭載した車両の製造・販売比重を増やしていくことにより、収益向上を図る戦略を採る。
※スカイアクティブ:エンジン、トランスミッション、ボディー、シャシーという車の主要パーツの基本性能を底上げして燃費と環境性能を高める技術の総称
16/3期1Q(4-6月)決算を受けた投資評価は
30日、マツダは16/3期1Q(4-6月)決算を発表した。 減益とはいえ、1Qは順調な発進になったと見られる。 減益幅は想定以下であり、会社上期営業利益計画の56%を遂行している。
評価すべき点として、主に以下の2つが上げられる。 (1)投入新型車の相次ぐヒットにより、グローバル販売台数は前年同期を16%上回った。 (2)為替のマイナス影響57億円を除けば実質増益である。
今後の展望と、現在の状況を整理してみる。 (1)通期では会社計画を上回る増益での着地が見込まれる。 (2)①商品力と正価販売による業績拡大が図れている。 ②トヨタ自動車(7203)との業務提携が拡大している。 これらをふまえると中期的成長余地も大きいとみられ、投資評価は高い。
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