ミツバのモーター技術の強み
強みのモーター技術で成長を図る
1946年設立。モーターがコア技術で、売上の95%が輸送用機器関連。四輪・二輪の電装、ボディシステム、エンジン・パワートレイン関連製品を手掛け商品範囲は広い。主力はワイパシステム、パワーウインドモーター、シートモーター、スターターなど。二輪スターターでは世界トップシェアを誇る。最近は環境対応を背景としたパワーステアリングの油圧式から電動パワーステアリング(EPS)への移行を受け、EPSモーターが伸長。2007年に日産自動車(7201、以下日産)系の自動車電機工業と合併。自動車部品のタツミ(7268)と情報処理の両毛システムズ(9691)は連結子会社。 「モーター技術」で快適、安全なモビリティシステムを提供することで成長を図る。日系を中心とした完成車メーカー及びティアワン部品メーカーが主要顧客。輸送用機器関連売上はホンダ(7267)向けが5割弱、日産ルノーグループ向けが2割弱。両グループ以外はワイパモーターが中心でワイパ関連製品の競争力が高い。売上の2割強が二輪向け。二輪部品はアジア小型二輪の需要動向の影響が大きい。原材料では銅価格変動の収益へのインパクトが強い。
成長余地高く、投資評価は「買い」を継続
5月 21日、15/3期決算説明会を開催。15/3期は日本、米州、欧州、アジア、中国の全地域セグメントで増収増益となり、会社計 画を上回る大幅営業増益で着地し、年間配当予想を引き上げた。16/3期も四輪市場が北米以外の地域で伸び悩むと想定される中で、前期に続き全地域で増収増益を会社が見込んだことはポジティブに評価できよう。背景としてメガサプライヤーとの厳しい競争の中で主力ホンダ(7267)、日産自動車(7201)に加え、VWグループ、トヨタ自動車(7203)グループなどへ視界系や環境関連製品の拡販が進んでいる、アジア二輪でスクーター比重の高まりからACGスターター販売が増加基調にある、などが指摘できる。以上から中期的成長余地は高く、16/3期TIW予想PER10.0倍など指標面も依然割安から投資評価は「買い」を継続する。
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