1Qは計測以外の収益・受注が好調に推移
3Gの開発で先行した強みを次世代のモバイル関連市場の需要取込みに活かす
無線通信機器を扱う安中電機と有線通信を手掛ける共立電機の合併で1931年安立電気として設立。NTT(9432)向け通信インフラを中心に情報通信機器(公衆電話等含む)と通信測定器を主要ビジネスとして成長。80年代後半は国内光ファイバ敷設において測定器を独占供給。その後90年代は業績は一時低迷するも、光通信バブルで業績は急拡大し、2001/3期売上1,590億円、営業利益238億円の過去最高値を記録。バブル崩壊後も、新たな計測需要の波に合わせて業績も影響を受けており、現在は固定費構造改革を進めている。 計測器では世界的に主流となったGSM方式では競合相手の後塵を拝したが、3G(第3世代)の開発で先行した強みを次世代のモバイル関連市場の需要取込みに活かす。また、ハンドヘルド機器などネットワークインフラ市場でも優位なポジションを築いている他、中期的にはSA(Service Assurance:ネットワークのモニタリング、サービスの品質保証などを手掛けるビジネス)分野でも成長を目指す。
「ニュートラル」の見通しを据え置き
今1Q(4-6月)は計測以外の事業が収益・受注共に良好で、増収増益スタートを切った。計測でもモバイル開発分野は比較的堅調で、汎用計測分野も回復の兆しは見られる模様ながら、回復力は限定的に留まる可能性がある。現在の株価は依然やや割安感はあるが、業績期待からの株価本格上昇到来の時期はまだ先と考え、TIWでは「ニュートラル」の見通しを今回も据え置く。
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