1Qは大幅営業増益で発進、上期、通期計画超過達成の確度が高まる
海外戦略で国内競合に先行し、シェア拡大を図る
創業1916年、設立1937年。1971年よりGMと資本・技術・販売など包括的提携を開始。2006年に資本関係は切れたが戦略的業務関係は継続。1990年代に経営難となり乗用車からは撤退。商用車、ピックアップトラック、車両用及び産業用ディーゼルエンジン(DE)などを製造。大型・中型トラック22%、小型トラック49%、海外生産用部品5%、エンジン・コンポーネント6%、その他の売上構成。
国内小型トラック首位。国内では中期的に大幅な需要増が見込めぬ中シェア拡大を図る。海外戦略では国内競合に先行。100カ国以上でトラックの販売を行う。主要販売地域はタイ、豪州、中近東、中南米など。タイでピックアップトラックを製造しタイ国内及び世界へ供給することが収益の柱の一つである。新興国市場の拡大に伴い需要地域のニーズに合わせた仕様、価格の車両開発に注力し部品調達方法の改善などを進める。強みを持つDEは産業車両向けに供給する。
堅調な業績に対し割安感強く評価は「買い」を継続
8月4日、16/3期1Q(4-6月)決算を発表。営業利益493億円はIFISコンセンサス438億円を優に上回る。将来への先行費用が重い中、タイやインドネシアなど海外主要市場の低迷にもかかわらず、大幅営業増益での発進は評価できよう。1)2Q(7-9月)へ一部費用持ち越しがあるとはいえ、上期営業利益計画750億円(前年同期比3%減)は既に66%を遂行から過達の確度が高い、2)原油価格下落影響が一部中南米市場で出ているが、他地域で十分補える見込み、などから通期でも会社計画を上回る増益となり、営業過去最高益での着地が見込める、などを踏まえると16/3期TIW予想PER12.3倍の株価には割安感が強い。投資評価は「買い」を継続。
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