上期計画を上方修正、通期営業過去最高益更新に向け順調
加工技術をコアに多角化を図る
1939年設立。世界トップのばねメーカー。自動車用ばねから始まり、その技術応用によりHDD(ハードディスク駆動装置)用サスペンションなど電子部品も手掛ける。懸架ばね、シート、精密ばね、HDD用サスペンションなどを製造する。事業分野は自動車、情報通信、産業・生活の3つで、自動車分野以外の柱はHDD関連。事業区分は4つで、懸架ばね(売上構成2割)、シート(同4割強)、精密部品(同2割強)、産業機器他(同13%)からなる。 懸架ばね事業では乗用車用コイルばね、商用車の懸架装置に採用される板ばね、スタビライザなどを製造。同事業売上は日系乗用車、商用車メーカーの国内外での生産動向に依存する。シート事業は日産自動車(7201)や富士重工業(7270)が主要取引先で同社シート搭載車種の売れ行きが業績を左右。また、精密部品事業は大量のデータを高速で読み取り記録するHDD用サスペンションが主力で国内外のHDD本体メーカーが主要顧客である。自動車部品メーカーとしては独立系であり、ばねで培った加工技術をコアに多角化し成長を図る。
株価下落で割安感が強まる。投資評価は「アウトパフォーム」を継続
(1)16/3期上期計画を上方修正。 (2)中国景気悪化が懸念されるとはいえ、期初上期予想の上ぶれ、対米ドルで円安基調持続などから営業過去最高益を見込む通期計画達成の確度は高まっていると考える。 (3)HDD用サスペンションの高付加価値品への注力、車載用部品の増などにより精密部品事業が厳しい 事業環境下で増益基調にあることが評価できる。 (4)17/3期以降は自動車関連の海外での受注増により増益基調との見方に変化がない。 などから強気を維持。市場全体の影響による株価下落で指標面の割安感も強まる。投資評価「アウトパフォーム」を継続。