ウェルシアVSマツモトキヨシの行く末
イオングループドラッグ事業再編の要
ウエルシアホールディングスは、イオングループのドラッグ事業再編の中核を担う企業として関東をはじめ関西、北陸、中部へとエリアを拡大している。 社会的基盤としてのドラッグストアは、熾烈な業界でもある。特に、マツモトキヨシとウェルシアの戦いは今年は注目である。2015年9月には、ウエルシアホールディングスの事業規模がマツモトキヨシを上回るからである。
ウエルシアホールディングスの業績推移をみてみよう。
決算期の変更をしたため、データには2014年度のデータしか記載されてはいないが、2015年9月には経営統合予定の企業も含め、実際には売上高5,000億円を超える予想である。
ウエルシアホールディングスは、戦略的なM&Aを進め、エリアの拡大を着々と進めてきた。その先に見据えるのは、マツモトキヨシの背中である。下の図はマツモトキヨシと比較したものである。すでに業界トップへの道は、掴んだとも言えよう。
調剤薬局の併設で地域に根づく
ドラッグストア業界は、業界内の戦いだけではすまない。同質化していく他業種の参入も含め、独自の強みを提供していく必要がある。
ウエルシアホールディングスは、店舗に調剤薬局の併設を進め地域に根づいた営業が特徴だ。すでに調剤薬局の併設は業界内ですでにトップである。
ドミナント戦略をとるマツモトキヨシは、営業エリアのカスタマーに基づいたPB商品や、営業時間で商圏を獲得していこうとしているが、カスタマーにとって「かかりつけの薬局」をもつウエルシアホールディングスとの戦いは今後も見ものである。