16/3期は攻めに転じ先行費用が嵩む中での踊り場と考える
TPMS事業で世界的な広がりが見込まれる
1930年創立。タイヤバルブ・バルブコア国内首位。米・中国・台湾・韓国・タイに生産拠点を持つ。自動車用プレス製品や樹脂製品、タイヤバルブ、冷凍・空調制御機器の電磁弁・制御弁などを製造。プレス・樹脂製品事業が7割弱、バルブ製品事業が3割強の売上構成。トヨタ自動車(7203、以下トヨタ)向けが中心で、他はホンダ(7267)、タイヤメーカーなどが取引先。 創業製品でもあるタイヤバルブ、バルブコアはニッチだが国内タイヤメーカー全社へほぼ独占的に製品を供給し高い収益率をる。一方、タイヤ向けビジネスとともに古くより自動車用プレス製品を手掛け、プレス製品で培ったプレス・溶接・金型技術を活かし近年では自動車軽量化の流れから樹脂製品などを強化する。プレス・樹脂製品の主力顧客はトヨタグループ。また、2005年の米国でのTPMS(タイヤ空気圧監視システム)義務化を背景にバルブ製品事業の一部としてTPMS事業に着手、日系大手3社が主要顧客。TPMSは安全規制、燃費規制面から装着義務化の世界的な拡がりが今後、見込まれる。
株価は堅調だが依然評価不足、「買い」を継続
21日、決算説明会を開催。15/3期は計画を上回る2桁営業増益、過去最高益を更新し着地した。15/3期の年間配当予想を引き上げ、説明会では未定としている16/3期配当に関しても基本的には株主還元強化を図る意欲があることを示した、などがポジティブ。 1)会社16/3期計画は踊り場を迎える想定だが、「守りから攻め」に転換し、先行費用が嵩むことが大きく影響しており、それでも営業過去最高益の見込み 2)会社計画には上ぶれ余地がある 3)高シェア、高採算のバルブ製品をベースにアジア地域でのプレス・樹脂製品拡販やTPMS(タイヤ空気圧監視システム)製品市場拡大を追い風に成長余地は大きいとの見方に変化はない、 などに加え、最近の株価上昇にも関わらず指標面も依然割安(16/3期TIW予想ROE8.02%に対し実績PBR0.81倍など)から強気を維持。目標株価は先ずはPBR1倍の1,400円程度をする。
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