二輪車に強みを持つスズキについて
新興国を強みに世界シェアを拡大
軽自動車においては、ダイハツ工業(7262)と並ぶ国内トップの自動車メーカー。 国内の軽自動車市場及び新興国の小型車市場に強みを持っている。世界第3位の二輪車メーカーでもある。 インドやインドネシアなどアジア市場での展開は速くインド四輪車市場ではシェアトップ。廉価なモデルと新興国を強みに近年は着実に世界シェアを拡大している。
海外はアジア、欧州の比重が高く、製造販売拠点はインドのマルチ・スズキ・インディア社(出資比率56.2%)、ハンガリーのマジャールスズキ社(同97.5%)、インドネシア、パキスタン、など。国内および海外の拠点で世界戦略車「スイフト」を生産している。新興国では従来の低価格クラスの市場から中間クラスの顧客層拡大に注力する。
ボックス圏の展開を予想し、投資評価は中立を維持
8月3日に、16/3期1Q(4-6月)決算が公表された。 営業利益551億円はIFISコンセンサス500億円を上回ったが、先月末の日経報道に沿うレベルで特段驚きはない。 国内四輪販売及びアセアン地域での四輪、二輪車の販売は苦戦しており、インドにおける四輪車販売好調と為替のプラス効果で、マイナス面を補う構図は想定通りとなった。 営業段階増益に関しても、インド子会社業績拡大に伴って、少数株主持分が増えたことが大きく影響している。最終段階は減益となることを印象づける決算をなった。 下値は、国内や他の地域が不調でも、インド好調でカバーして1Qが順調な発進となったことへの評価と、インドを軸とした同社将来成長への期待から堅いと考える。 一方で上値はインド頼みな状況への懸念と、指標面の割高感から重いと考える。 ボックスでの推移を想定し売りか買いかの評価は中立を維持する。
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