ぐるなびのビジネスモデルと成長性
ぐるなびのビジネスモデル
ぐるなびのビジネスモデルは、飲食店の情報をサイトに掲載することで、加盟料を徴収するものである。 また、食材生産者や食品メーカーを、飲食店に紹介することで、プロモーション料を徴収することもしている。 事業として重要になってくる①有料加盟店舗数、②ユーザー数(UU数、会員数など)は共にこの数年成長を続けている。
競合との違い・参入障壁
食べログなどの競合グルメサイトとの大きな違いは、1,000人の人的サポート体制を構築している点である。 このサポート人員は、定期的に加盟飲食店に足を運び、どうすればもっと集客ができるかという販促だけではなく、飲食店の経営をどうしていくべきかという観点でのアドバイスややり取りを行っている。 ※これらの知見をまとめて、“ぐるなび大学”というサービスも提供している。
激しい競争にさらされている飲食店業界にとって、こうした知見を蓄積し、アウトプットできる(ここ最近はビッグデータや機械学習などの領域も盛んで、)ぐるなびの価値は、今後ますます高まっていくのではないだろうか。
インターネット上だけでサービスを行うのは、確かに効率は良いのかもしれないが、 参入がしやすく、常に代替される危険にさらされているともいえる。
そういう意味において、インターネットサービスでありながら、1,000人の人的体制を築いていることは、 大きな参入障壁であるといえる。
懸念点
この業界の懸念点の一つは、外食産業のマーケットが縮小傾向にあるということである。 市場規模:1997年の約17兆円をピークに、2014年には約15兆円まで縮小 店舗数:1986年の約65万店をピークに、2012年には約50万店へ減少 ※株式会社ぐるなび 2016年3月期 第1Q 決算補足説明資料より
ただ、ぐるなびの獲得している店舗数は、全体の10%ほどで、まだまだ加盟店増加の余地があるということ。 さらに、インターネット利用率・スマートフォンの普及率はまだ成長しているということ。 この2点より、ぐるなびの成長は期待できるのではないだろうか。