中国建機需要の一段の悪化からHC事業への懸念が強まる
振動制御技術とパワー制御技術のトップランナー
1948年設立。油圧技術開発を核にショックアブソーバ(SA)など緩衝器を四輪・二輪車向けに、パワーステアリングを四輪車向けへ、そして、シリンダ・ポンプなど油圧機器を建設機械やフォークリフトなど産業車両向けに製造。主要セグメントはAC(オートモーティブ・コンポーネンツ)事業、HC(ハイドロリック・コンポーネンツ)事業の2つ。その他にはミキサ車製造や舞台機構工事などを手掛ける。国内完成車メーカー、建設機械メーカーなどが主要顧客。 振動制御技術とパワー制御技術のトップランナー。売上の半分弱を占める緩衝器の中心はショックアブソーバで組付(OEM)に加えアフターマーケットを持つ。ショックアブソーバは世界トップシェアを誇り、業績は国内完成車メーカーの国内外での生産に大きく依存する。一方、油圧機器は約6割が油圧ショベルなどに必要なシリンダ、ポンプ、モータ、バルブなどの産業用で建設機械や産業車両の需要動向が業績へ影響。また、油圧機器売上の約3割は四輪車向け製品が占める。
投資評価を一段階引き下げる
TIWでは今般16/3期予想を修正、現行会社営業利益計画未達と営業減益を見込んだ。加えて、業績影響の大きい中国建機市場の底が足下、見えなくなっていることが当面株価の重石になると考えるため投資評価を引き下げる。とはいえ、 1)実績PBR0.60倍など指標面から株価は大底値圏とみる 2)HC(ハイドロリック・コンポーネンツ)事業は足下厳しいが、売上比重6割強のAC(オートモーティブ・コンポーネンツ)事業業績は堅調で中期的成長に向けた取り組みの進展も順調である、 などを踏まえ、「買いおすすめ度2」から一段階引き下げの「買いおすすめ度2-」に止める。
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