鉱山車両用回復が遅れるが米州堅調、原材料安、円安から高収益が持続~
技術力を活かした商品の投入により世界トップのタイヤメーカーを目指す
タイヤ業界では世界3強の一角。質・量ともに世界トップを目指している。タイヤ事業が売上高全体の約8割強を占める。多角化部門としてスポーツ用品、自動車用防振ゴム、建材事業などを拡大。主力タイヤ事業では大型建設機械用や航空機向けの特殊タイヤなどで強み。海外売上高は約8割に上る。 新興国では現地メーカー台頭による競争激化が顕著であり、欧米市場は成熟している。市場構造が2極化する中、供給体制を更に充実させ、技術力を活かした商品の投入により名実ともに世界トップのタイヤメーカーを目指す。乗用車用のランフラットタイヤやUHP(超高性能)タイヤ、冬タイヤ、建設・鉱山車両用の超大型・大型ラジアルタイヤなど特殊タイヤに注力。高付加価値戦略商品の販売拡大を基本戦略とする。国内新車向けでは、原材料価格と売価との連動性導入を図っており、天然ゴムや合成ゴムの原材料価格変動をヘッジ。
投資評価は一段階引き下げる
15/12期上期(1-6月)決算におき、全般に数量伸びが想定より弱く、とくに、高採算の鉱山車両用超大型タイヤ販売回復に遅れ目立ち、戦略商品の収益貢献が従来想定ほど見込めない、などから投資評価を引き下げる。しかし、 1)全体では通期営業利益画は上方修正され、さらに上ぶれが余地がある 2)市販用タイヤの需要、価格動向は、市場ごとにまちまちで不透明感が強いが、適切な販売戦略と価格調整により原材料調達価格とタイヤ販価とのスプレッドをしっかり享受できるポジションにあるため足下の高収益(上期のOPM12.8%)が持続する公算が大きい 3)販売網の質の向上などにより、相対的に弱かった欧州で販売は足下市場を上回りプレゼンスを高めていることが評価できる 4)15/12期TIW予想PER10.9倍など指標面が割安 などから、投資評価引き下げとはいえ、投資評価は「アウトパフォーム」に止める
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